HONDA自動運転車発表
ホンダが2026年から投入予定の新型EV「Honda 0(ゼロ)シリーズ」に搭載する次世代技術を公開しました。自動運転技術に関する主な特徴は以下の通りです。
目次
自動運転技術の進化
- 高速道路での渋滞時アイズオフ技術を皮切りに、OTAアップデートにより自動運転レベル3(アイズオフ)の適用範囲を順次拡大していく計画です。
- LiDARによる高精度センシングや全周囲の高精細カメラセンシング、独自AIやセンサーフュージョンに対応したハイパフォーマンスECUを装備し、さらなる進化を図ります。
- 米Helm.ai社の「教師なし学習」技術と熟練ドライバーの行動モデルを組み合わせた独自AI技術により、少ないデータ量でも精度の高い運転支援を実現します。
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アイズオフの定義
- 「eyes off = 目を離す」の意味通り、ドライバーが進行方向から目を離すことが可能になります。
- 自動運転レベル3(条件付運転自動化)に相当する技術です。
アイズオフ中にできること
- 走行中に、よそ見をしたり、スマートフォンや車載ディスプレイを操作したりすることが許可されます。
- 動画視聴や読書など、車内で好きに時間を使えるようになります。
アイズオフの制限事項
- 完全な自動運転ではないため、ドライバーの乗車が必要です。
- システムの要請に応じてすぐに運転を行える態勢をとっていなければなりません。
- 眠ることは許されません。
目指す到達点
- 世界に先駆けて、高速道路や一般道を問わず全域でのアイズオフ(自動運転レベル3以上)の実現を目指しています。
- より多くの顧客に手の届く自動運転車の提供を目標としています。
その他の特徴
- 独自のビークルOSを搭載し、OTAアップデートにより継続的に機能を進化させていく予定です。
- ステア・バイ・ワイヤを採用し、ステアリング、サスペンション、ブレーキなどのバイワイヤデバイスを統合制御することで、意のままのハンドリングを実現します。
ホンダは、これらの技術を搭載した新モデルを2025年1月のCESで公開する予定としています。自動運転技術の進化により、安全性と利便性の向上を図るとともに、ユーザー一人ひとりに最適化された新しい移動体験の提供を目指しています。
三部敏宏社長は「100年に一度の変革期と言われるが、今までの自動車ビジネスの延長線上では新興勢力に勝てない」と述べ、新たな価値創造の必要性を強調しました。
自動運転技術の進化は、世界的な潮流となっており、レベル4の実用化も進んでいます。ホンダの新技術発表は、この競争の中で自社の位置づけを強化する重要な一歩と言えるでしょう。