ソフトバンクグループ(SBG)が2024年11月12日に発表した2024年度上期(4~9月期)の連結決算が、市場の予想を大きく上回る好調な結果となりました。最終損益は1兆53億円の黒字を記録し、前年同期の1兆4087億円の赤字から2兆4140億円もの大幅な改善を見せました。
目次
好調の要因
AI関連投資の成功
この驚異的な業績回復の主な要因は、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)事業における投資先企業、特にAI関連の新興企業の株価上昇です。SVF事業の投資損益は6103億円の黒字となり、累計投資損益も9四半期ぶりに黒字転換しました。
OpenAIへの大型投資
特筆すべきは、SBGがOpenAIに770億円(5億ドル)を投資したことです。この投資は、AIテクノロジーの最前線に立つOpenAIの企業価値を約23兆円(1,570億ドル)まで押し上げました。
その他の好調な投資
韓国のECプラットフォームCOUPANGや中国の配車サービスDiDi Globalなども株価が上昇し、業績に貢献しました。また、米Tモバイルへの投資も大きな成功を収め、現在の株式価値は投下資本の約10倍に達しています。
今後の展望
ソフトバンクGのCFOである後藤芳光氏は、この好調な決算について「非常にいい数字で着地することができた」と評価し、今後のAI時代に向けて積極的な投資戦略を継続する意向を示しました。
まとめ
ソフトバンクGの2024年上期決算は、AI関連投資の成功と戦略的な投資判断により、驚異的な業績回復を遂げました。今後もAI時代のリーディングカンパニーとして、さらなる成長が期待されます。テクノロジー業界の動向に注目が集まる中、ソフトバンクGの次なる一手に市場の視線が注がれています。